モバイル広告効果計測プラットフォームとマーケティングアナリティクスを提供するAppsFlyer Japan株式会社は、2020年におけるスマホアプリのアンインストールに関するレポートを公開しています。
2020年のアプリアンインストール動向
AppsFlyerのデータによると、世界でインストールされているアプリの50%以上が、ダウンロードされてから30日以内にアンインストールされていることが明らかになったようです。
グラフを見ると、2020年1月と2020年3月以降でアンインストール率が急上昇。1月は新年という点と長期休暇明けという2つの要因によって新しいアクティベーションが起こり、3月以降は新型コロナウイルスの感染拡大による在宅時間の増加に伴うスマホ時間の増加によるものと予想されています。
特に3月以降は、ゲームアプリのユーザー獲得キャンペーンが多数実施されたことで、ユーザーがアプリを新しく試す期間としてインストールアクティビティが増加すると同時に、アンインストール数の増加にも直結したようです。
全体として、発展途上国の平均アンインストール率は56%に達し、先進国(米国、英国、日本、韓国、フランス、ドイツ)の平均より3割程度高くなっている模様です。
ゲームアプリが高いアンインストール率を記録
アンインストール率のカテゴリー別では、ゲームアプリが最も高いアンインストール率となっています。ユーザーは新しいゲームアプリを求める人が多く、お試し感覚で行うため、自分に合わないと思った瞬間にアンイストールしているようです。
さらに、スマホのストレージ容量が上限に近づいた時、ユーザーはプライベート写真や他カテゴリーのアプリよりも、容量が大きいゲームアプリを優先的にアンインストールする傾向にあります。それに比べて、ショッピング、フードデリバリー、その他ライフスタイル関連のアプリは、より長い保管寿命を持ち、より低いアンインストール率となっています。
Androidのアンインストール率はiOSの2倍
OS別に見ると、Androidのアンインストール率は、iOSでのアンインストールの2倍となっています。考えられる要因は、ストレージの容量です。
Androidの多くは発展途上国で使用されており、平均的なAndroidデバイスのストレージは小さくなっています。その結果、ユーザーは自分のデバイスに本当に必要なアプリのみを所有しています。
また、iOSデバイスは平均的なパフォーマンスが高いため、アプリが快適に動作します。Androidデバイスはスペックの低いデバイスもあれば、スペックの高いデバイスもあります。平均的にはiOSデバイスよりも低いため、アンインストール率がiOSよりも高くなっていると予想されます。
まとめ
- 世界の50%以上のアプリが30日以内にアンインストールされている結果に
- ユーザーを掴む最も重要なタイミングは、インストール後“24時間”
- カテゴリー別では、ゲームアプリが最も高いアンインストール率を記録
- 発展途上国におけるアンインストール率は先進国に比べ33%高い結果に
- Androidのアンインストール率はiOSの2倍に
- アンインストールはマーケティング予算の直接的な損失に