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eSIMとは
eSIM(イーシム)とは、embedded-SIM(埋め込みSIM)の略でスマホ本体に内蔵されているSIMのことです。eSIMは、物理的なSIMではないため、スマホから簡単にSIMを有効・無効にすることができます。
簡単に言うと、デジタルSIMということになります。オンライン上でSIMデータを書き換えることができます。
eSIMは物理的なカードではないため、SIMカードを抜き差しする必要がありません。そのため、紛失や破損の心配もありません。
eSIMは消費者にとってメリットだらけ
eSIMは物理的なカードではないため様々なメリットがあります。考えられるメリットは以下の通りです。
- 契約時にSIMカードが自宅に届くのを待たなくていい
- オンライン上でSIM手続きが完結する
- スマホの電源を切ることなくSIMを変更できる
- SIMカードを抜き差しする必要がないため、紛失や破損の心配がいらない
- eSIM/nano-SIMのデュアルSIMに対応している端末がある
- 月額料金・初期費用が安くなる場合がある
消費者(ユーザー)にとってはメリットだらけなのですが、キャリア/格安SIM事業者にとっては深刻なデメリットがあります。eSIMは手続きが簡単のため、別事業者に乗り換えられやすくなります。
eSIMを利用するには対応事業者と対応機種を用意
eSIMを利用するには、eSIMサービスを提供しているキャリア/格安SIMのeSIMサービスを契約し、eSIMに対応している機種を用意する必要があります。
なので、月額プランや機種の選択肢は少なくなってしまいます。
eSIMを提供しているキャリア/格安SIM
現時点では、eSIMサービスを提供しているキャリア/移動体通信事業者(MNO)、格安SIM/仮想移動体通信事業者(MVNO)は2社だけ。
楽天モバイルは2020年11月からeSIMサービスが開始されました。MNOのeSIMサービスのため、結構好評のようです。
IIJmio(アイアイジェイミオ)は、日本で初めてeSIMサービスを提供した通信事業者です。2019年7月からサービスを開始しています。
eSIMに対応している機種は少ない
eSIMを提供しているキャリア/格安SIMが少ないため、対応機種も少ないです。eSIMを提供するキャリア/格安SIMが増えれば、対応機種も増えるはずなのですが、事業者にとってはデメリットが多いため、普及するのは数年後になりそうです。
- iPhone 12 シリーズ
- iPhone SE(第2世代)
- iPhone 11 シリーズ
- iPhone X シリーズ
- Google Pixel 5 シリーズ
- Google Pixel 4 シリーズ
- Rakuten Hand
- Rakuten BIG
- Rakuten Mini
- AQUOS sense4 lite
- OPPO A73
※一部機種は最新OSにアップデートする必要があります。
eSIMは月額料金・初期費用が安くなる場合がある
既に大手キャリアと契約しているSIMカードを利用している場合でも、eSIMを新たに契約することで月額費用を節約することもできます。
契約事業者 | docomo | IIJmio | docomo + 楽天モバイル |
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プラン | ギガライト(7GB) | eSIM データプラン(7GB) | ギガライト(3GB) + UN-LIMIT V |
データ容量 | 7GB | 7GB | 3GB + 無制限 |
月額料金 | 5,980円 | 3,150円 | 3,980円 + 1年間無料 |
IJmioのプランは使いたい分だけデータ容量を追加するプランです。なので、1GBしか使わない場合は月額450円となります。
楽天モバイルのUN-LIMIT Vプランは現在1年無料になるキャンペーンが実施されています。楽天回線エリアは無制限、楽天回線エリア外は月5GB制限となります。また、新たに電話番号が1つ持てるというのもメリットになります。
大手キャリアもeSIMを導入予定
携帯電話大手3社であるドコモ、KDDI(au)、ソフトバンクも政府の後押しにより、eSIMを導入予定となっています。ただ、導入時期は未定。
大手キャリアは、顧客を囲い込むためにeSIMに慎重だったため、導入されるのはまだまだ先になりそうです。